イチロー外野手、佐々木主浩投手、長谷川滋利投手、のマリナーズ日本人トリオが日本凱旋（がいせん）を果たす。大リーグ、マリナーズの来季開幕戦が来年３月２５、２６日に東京ドームで行われることが決まった。２０日、米テキサス州アービングでのオーナー会議でバド・セリグ・コミッショナーが公表した。相手は今季ア・リーグ西地区優勝のアスレチックス。大リーグの日本での開幕戦は００年のメッツ−カブス戦以来２度目、日本人大リーガーが公式戦を母国でプレーするのは初めてとなる。

　日米野球で凱旋したばかりのイチローが、今度は“本気の戦い”を日本のファンに披露する。さらに今度は佐々木、長谷川という２人の日本人投手も加わる。佐々木は正式決定に緊張した面持ちで話した。「大変うれしいと同時に身の引き締まる思いもあります。ワールドシリーズ制覇という目標達成に向けての来季のスタートを、日本のファンの方々にしっかりと見届けていただきたいと思います」。さらに「１００％、１２０％の力を見せたい」ともつけ加え、意気込んだ。

　華やかだった日米野球とはまた違う、白熱したゲームが見られる。イチローは１７日に終了した日米野球に「初めての挑戦」という１カ月のオフ明けで参加。そのせいか序盤３試合はブランクから１３打数１安打と大ブレーキ。全米チームも３連敗したが、徐々に調子を上げてきた後半は全米を逆転４連勝に導き、自らも１８打数１０安打と本領を発揮した。今回は、公式戦とあってキャンプから十分に調整してくる。開幕戦からエンジン全開のイチロー、そしてマリナーズを見せてくれるはずだ。

　大リーグは「国際戦略」の一環として、９９年のメキシコ・モンテレイを皮切りに過去３度、北米以外の海外で開幕戦を行ってきた。日本では２度目。００年の開幕戦は東京ドームで２連戦が行われ、ともに満員の５万５０００人の観衆が詰め掛けた。カブスはサミー・ソーサ外野手、メッツはマイク・ピアザ捕手という両スターがぶつかりあい、本場の迫力を存分に披露した。さらに今回は日本人大リーガー３人が公式戦初上陸。強豪同士の激突でもあり、３年前を上回る盛り上がりは間違いない。

　楽しみはこの２試合だけではない。３月２２、２３日には、開幕に先駆けてマ軍、ア軍が日本の球団とオープン戦を行うことも決まった。対戦相手は未定だが、ＡＰ通信によると巨人、西武が有力。００年もこの２球団とメッツ、カブスがオープン戦を行っており、巨人松井がソーサの前で本塁打を放つなど開幕戦に負けない盛り上がりを見せた。今回巨人対マリナーズが実現すれば、佐々木対清原などファン必見の夢対決が次々に実現する。

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