<マリナーズ13−1オリオールズ>
佐々木主浩投手がプレーオフへ向け、個人成績を捨てフォア・ザ・チームに徹する決意を固めた。この日、マ軍は13−1とオリオールズに2連勝。5回には打者12人で一挙10点を奪い、今季の1イニング最多得点を更新する猛攻を見せた。イチローも3打数無安打ながら、2四球で2得点を挙げた。
そんな中、佐々木は12点差のついた8回にマウンドに上がった。これまでなら出番はない場面。しかし屈辱の登板にも力を抜くことなく、1安打無失点2三振でベニテスにつないだ。「今はチームが勝てばいいんだよ」。この日の2三振はいずれも直球。フォークの落ちは鈍い。しかし「真っすぐで三振を取れるようにとか、配球も考えるようになりました」と精神面での変化もうかがわせる。
23日のレッドソックス戦で敗戦投手となった後、東北高時代の恩師、竹田利秋氏(現国学大監督)から電話をもらった。「諭されました。今年は春に肩を故障して、ひじもやった。状態は良くならない。なら、現状でなんとかしようとね。中継ぎの気持ちも分かったし、勉強してますよ」。この日ワイルドカード争いでもレ軍を抜きトップに立った。不本意な場面でも黙々と投げ続ける大魔神の出来が、終盤戦のカギを握る。
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