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4月6日
横浜佐々木で虎黙らせた!1710日ぶりS

<横浜5−4阪神>

やっぱりハマには大魔神が似合う。横浜佐々木主浩投手(36)がうれしい、日本復帰初セーブを挙げた。1点リードの9回から大歓声を受けて登板。簡単に2死を取った後、金本にはヒヤリとさせるライナーを打たれたが、ライト金城が好捕。5シーズンぶり通算230個目のセーブをマークした。阪神の開幕連勝を3でストップさせる白星。昨年、借金16を背負わされた天敵の前に、今季は頼もしい大魔神が立ちはだかる。

金本のロケット砲がライトを襲う。悲鳴とトラ党の大歓声が交錯する中、ジャンプ一番、右翼金城が必死に飛びついた。喜びはヒヤリとした分だけ倍増する。審判のアウトのジェスチャーを確認すると、佐々木は笑顔を爆発させた。マウンドに野手陣が次々にかけ寄ってくる。まるで優勝したかのようにスタジアムのボルテージも最高潮に達した。ヒーローインタビューを終えると右翼席へ。�Tただいま�Uのあいさつをした佐々木に、ハマっ子の興奮も冷めやまなかった。

この日を待っていた。佐々木も、もちろんファンもだ。1点リードの9回表。「ピッチャー佐々木」のアナウンスが流れる前に、嵐のような「佐々木コール」がわき起こった。2番赤星から始まる日本復帰マウンド。赤星をストレート2球で、キンケードは130キロフォークで仕留めた。金本には133キロやや外寄りのフォークをとらえられたが、金城のファインプレーに救われた。

99年8月1日以来のセーブ。「メジャーでボロボロになって帰ってきたわけではない。日本での復帰も怖さみたいなものはない」とメジャーで129セーブを挙げた男の自負も、この日ばかりは無形のものだった。「ノドがカラカラで…。監督から(登板前に)声をかけられたけど(気持ちが試合に)入っちゃってたからよく覚えてないんだ」。百戦錬磨の大魔神も、やはり人の子だった。

ただ負けられない気持ちは強く持ち続けた。メジャー日本開幕戦後、佐々木はマリナーズ時代の僚友で、自宅には交換したユニホームを飾っているほど親交があるA・ロッド(ヤンキース)と会食した。そのA・ロッドから「カズ(佐々木)が日本に帰ってしまったのは寂しいがお互いに頑張ろう」と言われ健闘を誓い合った。メジャーで4年間、A・ロッド級の強打者がそろう打者を相手にセーブを積み重ねてきた。お互いの力を認め合った親友のためにも、日本でつまずくわけにはいかなかった。

2年連続最下位と低迷するチームを、根底から立て直すことを期待されての古巣復帰。憎まれ役を承知の上で、若手に苦言を呈してきた。佐々木が植え付けてきた「メジャー魂」は徐々にチーム全体に浸透している。「まだ調子は100%じゃないけど暖かくなればもっと良くなるよ」。ひと山越えて大魔神の季節がやってくる。

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