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5月20日
進化した大魔神、好調の秘密に迫る

 帰ってきた大魔神は、進化していた。今季、マリナーズから日本球界に復帰した横浜の守護神、佐々木主浩投手(36)が、期待通りセーブを積み重ねている。14日の中日戦では全5球団からとなる11セーブ目をマークした。ここまで12試合でわずか1失点だが、渡米前のようなねじ伏せるイメージではない。「頭脳派」ともいえる新スタイルで抑え続ける「新魔神」に迫った。

 両リーグを通じてトップの11セーブ目、セのライバル5球団すべてからセーブを挙げることとなった14日の中日戦。3人で仕留めた投球に「頭脳派」佐々木が凝縮されていた。

 ◆代打仲沢 外角へ直球3球で2−1と追い込み、内角低めフォークで空振り三振。

 ◆井端 初球から外角低めへフォークを連投して2−0と追い込み、3球目にフォークを真ん中低めに落とし投ゴロ。

 ◆立浪 外角低めへ直球2球を続けて1−1とし、そこからフォーク3連投で左飛。

 佐々木「1点差だったから仲沢、井端にはヒットを打たれない配球を考えた。正直、先頭仲沢についてはデータがなかったんで手探りだったけど、井端と立浪に関してはシミュレーションしましたよ」。

 そのシミュレーションこそ、5年前とは違う真骨頂だった。

 佐々木「井端の打席でフォークを3球続けたから、当然、次の立浪の頭にはフォークがあったはず。だから最初の2球は直球で入ったんです。立浪には本塁打を打たれるのがイヤだから、井端でエサというか、フォークを見せておいて、立浪には速球で早く有利なカウントにしたんです」。

 この日の最速は立浪への143キロ。仲沢への直球のように、130キロ台も珍しくない。現在、背中に張りがあり、本来の威力ある直球は投げられない状態だ。三振は12試合、11回1/3を投げ6と、佐々木にしては少ない。しかし、打者ごとに、さらに複数の打者にまたがって配球を考えることで、ここまで失点わずか1の安定感につなげている。マウンドでチラリと相手ベンチやネクストバッターズサークルに目をやるのは、そんな計算があるからだ。それは、苦肉の策というより、メジャーを経験したからこそのテクニックだった。

 佐々木「確かに5年前と比べれば、配球は考えている。5年前は力だけで抑えてたから。ただメジャーでは僕より直球が速い投手とか、力のある投手はたくさんいた。その中で勝つには、投球術とコントロールが必要だということを痛感した。だから今はメジャー時代の延長。どんな素質の投手だろうが、頭を使わないと勝てない」。

 計算したことを実践するには、制球も必要だ。今月9日に対戦したヤクルトの八重樫打撃コーチは言う。「スピードは落ちているけど、外角の制球がよくなっている。外角にストライクゾーンが広いメジャーで学んだんじゃないか」。

 さらに、今年はシンカーやカーブと、以前にはなかった球種も投げ込んでいる。狙い球を絞らせない工夫を、さまざまな形でしている。女房役の相川は「シンカーは本当に使えるボールです。左打者対策ということですが、右に使っても面白いと思います」。佐々木は「好きな夏場になったら、体が切れてまだ状態は上がってくると思いますよ」とも言う。よりハイレベルな対戦、駆け引きがこれから見られそうだ。

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