横浜佐々木主浩投手(36)が「新球」で復活への手応えをつかんだ。
チームが今季採用する、綿製の糸を使用した縫い目の高い低反発ボールを初テスト。20メートルの距離ではフォーク ボール、カーブを試し、「すっごい落ち方するね!ぼくは絶対こっちの方がいいよ」と絶賛した。風邪もほぼ完治し、最大70メートルの遠投から徐々に距離を 近づけ合計71球を投げ込んだ。
佐々木のフォークは他の投手より回転数が多い、という。縫い目が高く、綿の素材自体も従来の麻より太いため空気抵抗が大きい。そのため鋭く曲がり落ちるフォークで、持ち味が存分に発揮できるのだ。
ただ指にかかりやすい分だけ、マメを心配する声も他の投手から上がったが、佐々木は「今まで1度もマメをつくったことがない。体質ですかね」。大魔神の手にかかれば心配は無用だ。
「これで力と力の勝負ができそうだよね。それが一番だから」。昨年浴びた4発の本塁打は「ほとんどが打ち取ったと思った打球だった」。完ぺきに打たれた本塁打なら納得できる−。同じストッパーとして、修羅場をくぐってきた牛島監督と、全く同じ意見だ。
3日のルール改正でセーブポイント制が廃止。現在ホワイトソックス高津と並ぶ記録の更新は幻となった。それでも「記 録は気にしていませんから」と口にするように、記録より勝利を優先する。選手生命をかけて「復活」に挑む佐々木に全盛期のフォークの「落差」も戻れば、完 全復活は近づく。
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