佐々木主浩投手が、ヤンキース入りが決まった松井に対し、あらためて助言を送った。同じア・リーグの強力なライバルとなるものの、チームの枠を超えて「早く自分の野球スタイルを見つけること」と、成功へのポイントを指摘。メジャー先輩のアドバイスは、ゴジラ松井にとって「金言」となるはずだ。
立場は敵でも「日本代表」としての思いは共通していた。今季でメジャー4年目を迎える佐々木にとっても、ヤ軍入りする松井の動向は気にかかっていた。佐々木自身も、1年目は戸惑いながらメジャー流を学び、トップクローザーとしての地位を築いた。それだけに、日本人初の長距離打者として海を渡る松井への助言には、説得力があふれていた。
佐々木「とにかくチームに早くなじむこと。巨人では一匹オオカミでもやっていけたかもしれないけど、米国ではそうとも限らない。松井君ぐらいの実績がある選手は、日本だけでなく米国でも注目される。早く自分の(米国での)野球スタイルを見つけることです。」
松井が、すでに自分のスタイルを確立していることぐらい佐々木も承知している。ただ、環境が変わると、これまでのスタイルを貫く一方で変化させることも必要になる。「自己流」と「順応」の使い分けが、成功のカギというのだ。
ただ、ライバルとしての分析も忘れていない。ヤ軍といえば00年、01年とリーグ優勝決定戦で苦杯をなめさせられた相手。佐々木だけでなく、イチロー、長谷川を含むマ軍全体で、ヤ軍をつぶしにかかる考えは変わっていない。
佐々木「ヤ軍に関しては、個々の選手どうのこうのではない。松井君がいなくてもヤ軍はヤ軍。いずれにしてもイヤな打線に変わりはない。ただ、ボクにとっては彼を知っている分だけやりやすいかもしれません。」
横浜時代は、巨人を倒すことに執念を燃やした。「松井君への苦手意識はなかった。逆に抑える自信はあった」と振り返るように、94年からメジャーへ移籍するまでの6年間、松井には25打数2安打(本塁打0)1打点と完ぺきに近い内容で抑えた。今季からは、その“松井のヤ軍”が標的。佐々木のモチベーションを上げるうえで、これ以上の好敵手はいない。
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