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1月9日
本格始動 いきなり新球試投

 佐々木主浩投手が8日、神奈川・横須賀で本格始動した。昨秋の右ひじ手術以来71日ぶりにボールを握ったが、早速、習得を目指している「カットボール」を試投。小さく鋭くスライドするこの新球はヤンキース入りする松井秀喜外野手が最も苦手とする球種。横浜時代、松井を25打数2安打とほぼ完ぺきに封じ込めたが、さらなるレベルアップでゴジラの前に立ちはだかる。

 冷たい潮風が吹きぬける古巣ベイスターズの横須賀総合グラウンドで、佐々木は汗がしたたる右腕をむきだしにした。昨年10月29日に3度目の右ひじ手術を受けた。内視鏡を入れるために穴を開けた4ミリの傷口はすっかり消えていた。

 手術後、硬球を握るのは初めてだった。しかし、無造作に始めたスローイングはキャッチボールとノックの返球を含めて173球に及んだ。「大丈夫だ。怖さもない。だって(手術は)3度目だよ。どうやっていけばいいのかはわかっているよ」と笑みを浮かべながら、ネットに向かって何球かひねりを加えた。まだゆっくりとした球筋でも確かに小さく滑った。

 カットボールだった。「まだ遊びだよ」と、また笑ったがメジャー4年目の佐々木のカギを握る新球だ。メジャー移籍以来、得意の直球とフォークボールをより効果的にする新球を求めてきた。カーブは多投できるまでになったが、3年間試してきたツーシーム(微妙に変化する直球)は制球が難しく「自分に合わない」と封印を決めた。同時にそれに代わる新兵器の準備がスタートした。

 「松井君? う〜ん、ヤンキースには強打者が多いから、松井君どうのこうのよりも他の打者をどうするかでしょう」と、世界一を目指すための標的は「松井」ではなく「ヤンキース」だと強調した。しかし、直球と変わらない速度で小さく鋭くスライドするカットボールこそ、松井封じに最も効果的な球種だった。

 昨秋の日本シリーズで西武松坂は2敗を喫したが、松井に対しては3三振(1四球)を奪った。圧倒したその裏には、昨季の対松井16打数8三振とカモにした中日川上の投球内容があった。最速148キロの川上のカットボールにてこずり6連続三振まで喫した。穴の少ない松井だが、右投手がクロス気味に内角をえぐる速い変化球は苦手にしている。そう分析した西武サイドはカットボールを武器にする松坂を軸にして、その点に関しては一応の成功を収めたのだった。

 もっとも、佐々木ほど対松井に実績のある投手はいない。横浜時代の6年間で25打数2安打10三振と圧倒。ほとんど球種にヤマを張らず、来たボールに対応する松井が「佐々木さんだけは(フォークか直球か)球種がわからないと打てない」と白旗を揚げたこともあった。そこに苦手のカットボールが加われば、「迷えるゴジラ」に拍車がかかる可能性もある。

 ひじへの負担が大きいと言われるが「フォークに比べれば少ないよ」と早くも感触をつかみつつある。「日本のみなさんも喜んでくれる顔合わせでしょうから打たれないようにしたいですね。かっこいい姿を見せますよ」。150キロ近いカットボールで松井のバットをへし折るシーンを早くもイメージ。大魔神は再びゴジラを前に仁王立ちするのか。早ければ4月29日(日本時間同30日)、ニューヨークで激突する。

◆打率8分:松井と横浜時代の佐々木との対戦成績は、通算25打数2安打で打率わずか8分。松井が通算10打数以上対戦して打率1割未満に抑えられたのは佐々木だけだった。96〜97年に7打席連続三振を喫するなど、初対戦の94年7月16日から23打席連続無安打に抑えられ、松井が初めてヒットを打ったのは対戦5年目の98年5月6日。98年に記録した2安打はいずれも単打で、日本では佐々木から長打を1本も打てなかった。

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