<マリナーズ3−2レッズ>
マリナーズ佐々木主浩投手が、レッズ戦で2試合連続となる17セーブ目を挙げた。1点リードの8回裏2死三塁の場面から登板し、無失点投球。球団新記録となる通算99セーブ目をマークし、100セーブに王手をかけた。
肩は準備不足でも、気持ちは前向きだった。ブルペンで投げたのは、わずか10球程度。しかも、走者は三塁にいた。「フォークがどれくらい落ちるのか分からなくて不安でした」。それでもワンバウンド覚悟で初球からフォークを投げた。結果的にボールになったものの、この1球を投げた時点で、佐々木の好投は約束されていた。心の不安を打ち消せるだけの、絶対的な自信が裏付けだった。実際、4番ダンを三振に打ち取りピンチを脱出。続く9回も無失点に封じた。
通算99セーブを挙げ、球団記録をわずか2年半足らずで塗り替えた。そのペースを支えたのが、抜群の安定感だった。セーブ成功率は、現役メジャーのストッパー中2位の88・4%。過去2年間、タイトルこそ逃したものの、セーブ王のリベラ(ヤンキース)を上回り、リーグトップの数字を残してきた。「(記録は)あまり気にしてません。ただ、あと1つで区切り(100)なので頑張りたいですね」。
9回2死。予備知識のない代打ブランヤンを迎えた場面では、電光掲示板で打撃成績を見て相手の傾向を推測した。「まったく知らない打者だったんで、それぐらいしかできなかったんです」。大胆さと冷静さ。積み重ねた数字は、技術や力だけではなし得ない。
この情報はnikkansports.comの協力でお送りしています
|