<マリナーズ5−3アスレチックス>
マリナーズが宿敵アスレチックスに競り勝ち、今季初の4連勝。2位に1ゲーム差をつけて、昨年8月18日以来の単独首位に立った。2点リードの9回表には、3連投となる佐々木主浩投手が登板。打者3人を無安打2三振と完ぺきな投球で、今季3セーブ目を挙げた。
中盤6回に追い付いた時点で、出番が来ることは佐々木も分かっていた。同点のまま両軍先発が降板。救援陣勝負となれば、マ軍の優位は動かない。「3連投でしたが、行く準備はできてました」。実際、8回裏に2点を勝ち越す。派手さはなくてもマ軍らしい試合の流れは、佐々木が締めるしかなかった。
先頭のダイを右邪飛打ち取ると、続くロング、シングルトンを連続三振。球審の判定が左右に厳しく、高めに広いことを察知して、意識的に高めからフォークを落とすなど、頭脳的な投球だった。日米通算350Sを挙げた前夜は、横浜時代の監督・権藤博氏から祝福の電話をもらった。「いいフォームになってきたな、って言われました」。キャンプ終盤、右肩痛で調整が遅れたが、ここへ来てようやく本来の球筋が戻ってきた。
4連勝で単独首位になったとはいえ、この時点での順位はあくまでも「暫定」に過ぎない。4打数1安打のイチローは、「雰囲気? 勝っている間は悪くはならないです」と言う一方で「首位? ばかばかしいですね」と笑い飛ばすほど、気にも留めなかった。佐々木にしても「(ア・リーグ)西地区はみんな強い。同じ地区だからたたけるうちにたたいておかないとね」と、逆に気を引き締めた。連勝や単独首位に立ったこと以上に、マ軍らしい展開での白星が、上昇の気配を感じさせた。
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