<マリナーズ7−6エンゼルス>
マリナーズが、前年世界一のエンゼルスに競り勝った。3点のリードを守れず8回に同点に追い付かれたものの、9回表に2点勝ち越し、最終回の反撃を佐々木主浩投手が1点にしのいで今季4セーブ目を挙げた。
前夜の悔しさ、憤りは、佐々木の心から消えていなかった。19日は2点のリードを守れず、最後は味方の失策でサヨナラ負け。「自分が情けなかった。慎重さがなかったし、自分が弱気になっていたと思います」。悔いる思いは、深夜、宿舎のベッドで横になっても、頭をよぎり続けた。眠りに就いたのは、午前6時すぎ。この日のデーゲームには、睡眠不足のまま臨んだ。
もっとも、試合前には気持ちを切り替えていた。前夜の試合後、ブーン内野手が、ひっそりと声を掛けてきた。「まだ、シーズンは始まったばかりじゃないか。気にすることはないよ」。試合前にはメルビン監督からも激励された。「君はマリナーズのクローザーなんだから」。同僚の気遣いと首脳陣の信頼感が、落ち込みかけている心を奮い立たせた。「今日は開き直って投げました。まだ納得はしてませんが、打たれても抑えられたのは良かったです。何年抑えをやっても、精神的に弱い面もあるし、課題もまだまだある。いい勉強になりました」。
8回2死満塁の場面で救援し、今季初勝利を挙げた長谷川が、しみじみ言った。「1人だけ打ち取って勝利投手になるのも、おもしろいですね」。依然無失点の安定感がある。大混戦のア・リーグ西地区との「顔合わせ」を首位の11勝8敗でクリア。勝っても負けても、佐々木と長谷川の投球が、マ軍の今後を左右することは変わりない。
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