大魔神がチームを雰囲気から立て直す。5年ぶりにメジャーから横浜に復帰した佐々木主浩投手が7日、沖縄・宜野湾キャンプで始動した。キャッチボールでは約70メートルの遠投やカーブも2球試投。別メニューながらチームの雰囲気を観察し、2年連続で最下位に沈んでか、活気のなくなっていることを指摘。マリナーズ時代のかつての同僚マイク・キャメロン外野手(30=メッツ)のようなムードメーカーづくりが必要と提言した。
久しぶりの横浜のユニホーム、懐かしい沖縄でのキャンプ。だが、何かが違う。アップ中、黙々とナインは走っていた。「見ていたら、シーンとしているんだもん。若いんだから明るくやればいいのに」。日本一になった98年には、波留、佐伯ら中堅のムードメーカーが声を出していた。だが、4年を経て古巣から活気が消えていた。
日本で10年、メジャーを4年見てきた経験からチームの雰囲気がいかに重要かを知っている。「日本一になったときはもっと声が出ていた。マリナーズではキャメロンとかが盛り上げていたね」。マリナーズ時代には、キャメロンが球場のBGMに合わせて踊ったりして、ナインの笑いを誘った。もちろん試合は真剣勝負だが「練習はどうせやるんだったら楽しくやった方がいい。笑いは必要」。現在、練習中に積極的に声を出し、笑いを誘う選手はいない。「だれかがシンとなってやっていかないと。だれがムードメーカーなのか見つけているところ」と話した。
小谷投手チーフコーチから第3クール終了の13日までメニュー自体を任された。マリナーズで専属トレーナーだった江川靖氏は、4日に球団と契約したが、現在シアトルで荷物整理をしているため11日からの合流。そのため佐々木本人がメニューを作成した。72球のキャッチボールの後、投内連係に飛び入り参加。岡本2軍投手コーチのノックをトンネルすると「ボールがきつすぎだよ」。だが、岡本コーチに「佐々木には軽くしているよ」と言い返され、若手からも笑いが起きた。「ベテランだからといって元気を出さなくてもいい、というのはない」。まずは自らがお手本となり、明るい雰囲気づくりを実践する。
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