前代未聞の「出陣観戦用・大魔神シート」ができる。横浜佐々木主浩投手が13日、沖縄・宜野湾キャンプで初めてブルペンに入り60球を投げた。背番号22の初披露とも重なり、約300人の報道陣、ファンが殺到。投球開始と同時に、野手が練習を行うメーン球場が空っぽになるほど、大魔神人気の高さをあらためて示した。このフィーバーぶりに峰岸進球団社長は、横浜スタジアムのブルペンから登場する右翼ポール際に「大魔神観戦用シート」を設置する考えを明かした。
佐々木がブルペンに入ると、約300人の人波が一気に押し寄せた。ブルペン内の報道陣エリアは、テレビカメラが場所確保のために練習開始前からスタンバイ。今季からファンのために中の様子が見られるように改造されたが、ブルペンの外でも人が押し合いへし合い。人の波は10列にもなり、最後方からは見られないほどごった返した。
このフィーバーぶりをほっておく手はない。「大魔神売り込み作戦」がひらめいたのは峰岸社長だ。「右翼のブルペンから出てくるあたりの席を100席くらい佐々木観戦シートにしたい」。アッと驚く「大魔神シート」プランだ。横浜スタジアムで投手がフェンス際に接近するのは、ブルペンからリリーフカーで出てくる時と、ベンチに引き揚げる時。ベンチ近くの席はすでに年間シートとなっており、右翼ポール付近の席に狙いを絞った。
同社長は佐々木獲得の際に「戦力的にもそうだが、人気の面でも貢献してくれるだろう」と話していた。その売り込み戦略第1弾。チケットの販売方法についても「年間だと買いづらいだろうから、前期と後期に分けてペアチケットで売るなど、いろいろ考えたい」と具体的なプランまで披露した。佐々木の表情まで見て取れる特別シートだが、佐々木オリジナルグッズの特典も検討中だ。
この日の佐々木は、背番号「22」を初披露し、立ち投げ30球、捕手を座らせ30球の計60球。カーブを7球、フォークも4球見せ「シュート回転するボールもなかったので、ホッとしています。日本のマウンドはメジャーに比べて、軟らかくて掘れるけど、それは慣れるだけですから」と順調をアピール。体重は「100キロちょっとかな」とベストの102キロに近いことも明かした。チームは2年連続最下位に沈み、98年日本一の輝きを失いかけている。文字通り佐々木がハマの救世主となる。
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