<マリナーズ6−4デビルレイズ>
鋭角に落ちるフォークボールが、マリナーズの守護神・佐々木の完全復活を証明していた。2点差で迎えた9回裏2死。四球で出した走者を一塁に置き、今季限りで現役を引退する鉄人リプケンを打席に迎える。「不思議とオリオールズ戦に登板すると対戦する」という鉄人に佐々木は初めてフォーク ボールを投げた。1ストライク後に空振りさせ、3球目またもフォーク。三ゴロに仕留め、11日ぶりの40セーブ目を挙げた。
「今日は思い切り投げられました」。8月中旬に打球を受けた右足太もも打撲の回復が遅れ、セーブ数も止まったままだった。この間にヤンキースのリベラが5セーブを稼ぎ、43セーブと伸ばしていただけに追撃への復活登板となった。
40セーブ到達は横浜時代にも45セーブを記録した98年の1度だけ。「でも数字は今は考えない。それより優勝を早く決めたい。それより尊敬しているリプケンとの対戦が楽しみだから」と落ち着いたマウンドさばきで、本来の姿を取り戻した。試合後はボルティモア郊外にある同僚ローズの自宅を訪れ、ガーデンパーティーにナインとともに参加した。「あとマジック9だよね。ずっと声援してくれたファンのために絶対、地元で決めたいから」。その瞬間に備え、いよいよ佐々木も準備を始めた。
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