＜オープン戦：マリナーズ１３−２パドレス＞

　数字だけを見れば大乱調だが、佐々木主浩投手は納得の表情を見せた。この日、パドレスとのオープン戦に初登板。２番手として３回のマウンドに上がり、３四球を献上しながら無安打無失点に抑えた。

　昨季は６０回２／３で敬遠を除くと１６個しか四死球を与えなかった男が、わずか１回でいずれも左打者へ３与四球。これには訳があった。「投げた球の半分以上が（新球の）カットボール。右打者には制球が良くて、左には難しい。右は１００点、左は０点。差し引き５０点ですかね（笑い）」。徹底的に不安定なカッターを試投しながら、満塁のピンチは０点に。５番の右打者トラメルからは三振も奪った。メジャー通算１１９セーブを挙げている守護神の本領発揮だった。

　今キャンプでは、ブルペンでも同球種を重点的に投げ込んでいた。練習では左打者に見立てた人形にぶつけることもあり「左に対する制球を良くしないと」と課題も分かっている。オフにメスを入れたひじが「手術後は多少感覚が違いますけど、徐々に戻ってくれば」というだけに、開幕へ向け体調が上がれば制球力も向上するはずだ。

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