佐々木主浩投手が、同地のキャンプ施設で自主トレを再開した。同施設内では、今季から指揮を執るメルビン新監督と初対面。「自分のペースでやってくれればいいよ」と、メジャー4年目のベテランならではの「マイペース調整」を許可された。
気温20度の汗ばむような陽気の中、アップ、ランニング、遠投などの練習メニューを、佐々木は涼しい顔で消化した。「まだ時差ボケは治ってないんですけどね」。表情こそ笑みを浮かべていたが、本音は練習できるかどうか不安な1日だった。アリゾナ始動となるこの日の朝。シアトルから輸送した愛車ベンツを洗車した直後、エンジン系統のトラブルで動かなくなるハプニングに見舞われた。一時は身動きが取れず、球場へ向かうはずの予定時間からも大幅に遅れた。それでも、練習は最優先。事後処理を終えると、すぐにグラウンドへ向かい、汗を流すことに専念した。「とりあえず体を動かしたかったですから」。
実は、4日のシアトル到着直後も、空港から本拠地セーフコフィールドへ直行。荷解きもしないまま、練習をするほど、調整には細心の注意を払っていた。昨年10月、右ヒジ遊離骨除去手術を受けたという理由だけではない。00、01年と2年連続でプレーオフに進出しながら、昨季は力及ばず、長いオフを過ごした。その悔しさは忘れていない。「明日はブルペンに入って投げてみます」。メルビン監督からのお墨付きをもらうまでもなく、佐々木のペースによどみはなかった。
この情報はnikkansports.comの協力でお送りしています
|