<レンジャーズ6−3マリナーズ>
マリナーズ佐々木主浩投手のオールスター戦(7月10日、シアトル)初出場が決まった。この日、米大リーグは監督推薦選手を発表。ファン投票選出のイチローと合わせ、日本人メジャー初のダブル出場が実現する。佐々木は「三振を狙いにいきます」と3者三振を予告。イチローが1番センターでア・リーグの打線を引っ張り、最後は大魔神が締める勝ちパターンを球宴の舞台でも演出する意気込みを語った。なおマ軍はこの日、3―6でレンジャーズに敗れた。
オールスターに出場できるなんて、自分でもすごいなと感じてます。出場は、アメリカに来たときからの夢でした。周囲の人からは(監督推薦での出場が)大丈夫だと言われてましたが、正直、発表があるまでは不安でした。前日は朝方の4時ごろまで寝られなくて、夢にうなされてしまいました。午前11時ごろ球団の人から選ばれた連絡を受けました。最初は夢か現実か分からないほどで、受話器を持ちながらしばらくボーッとしてましたよ。
実感がわいてきたのは、球場で仲間から祝福を受けたとき。イチローもすごい成績でファン投票で選ばれ、一緒に出られるのはうれしいことですよ。2人でア・リーグの勝利に貢献できれば最高ですね。実は今年はオールスター出場を目標にしてたんです。昨年、同僚だったアレックス・ロドリゲス(現レンジャーズ)がオールスターに出場した際、出場選手のサインの寄せ書きをしたユニホームをプレゼントしてくれたんです。「カズもオールスターに出てもおかしくない働きだよ。来年は一緒に出よう」と言葉もかけてくれて。
その心配りがたまらなくてね。今年こそは、そういうトップレベルの選手と同じ舞台に立ちたい気持ちを強くしてました。ただうちの投手陣からは先発のガルシアと2人だけで、ネルソン、ローズの中継ぎ陣は選ばれませんでした。選ばれてもおかしくない成績なので、それが少し複雑ですね。彼らの頑張りがあるからこそ、今年の成績につながってると思う。中継ぎ陣が不調ならセーブ機会の場面が少なくなるわけですから。選んでくれたトーレ監督(ヤンキース)、仲間には感謝してます。
オールスターには彼らの気持ちを持っていこうと思います。ブルペン陣の一枚岩の気持ちと一緒にマウンドに立ちます。見るだけでもすごいメンバーなので、すべてフォーク勝負でもいいかな。みんな素晴らしい打者で、なかなか対戦することができないですから。特に対戦したい打者を挙げるなら、やはりバリー・ボンズ(ジャイアンツ)ですね。
彼とは96年の日米野球で対戦したことがあるんですが、メジャーを意識し始めたのは彼のバッティングを見てから。今年も本塁打の世界記録を破る勢いでホームランを量産してるから、対戦したら三振に抑えたいです。1イニングすべて三振をとるつもりで全力投球します。母(信子さん)も応援にくるのでウイニングボールをプレゼントしたいです。(マリナーズ投手、佐々木主浩)
◆イチロー(佐々木との同時出場について)「球宴に限らず、日本にいる時からああいう(すごい)投手の後ろで守りたかった。そういう試合が増えるのはうれしいですね。(米国の)球宴に足を踏み入れたのは、過去に野茂さん(レッドソックス)だけ。同じ時期に佐々木さんと2人一緒に出られるのはうれしいです」
◆宮城県富谷町に住む佐々木の母信子さんおめでとうと言ってあげたい。「オールスターに出られたら見に来て」と言われていたので、大の飛行機嫌いだけどアメリカまで行きたい。
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